デイヴィッド・ニコルズ「ワン・デイ」

野崎さん、こんにちは。

西村さんの「自分をいかして生きる」、絶対気に入ると思ってましたよ(笑)。

思わず手を出したくなること、人にまかせたくないと思ってしまうこと、というあたりは、自分にとってやりがいのある仕事のとてもうまい表現だと思いました。

私のようなサラリーマン的仕事でもそういう面が少なからずありますが、野崎さんのようないわゆる自由業ならなおさらでしょう。

そういえば野崎さんとの縁で紹介していただいた、Squeezeの対訳なんかは、「人にまかせたくない仕事」の典型でしたね。


ところで、最近のおすすめはこちら。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/415041257X/bookmeter_detail-22/ref=nosim

イギリスの作家デイヴィッド・ニコルズの「ワン・デイ(上・下)」です。
実は、2年ほど前に朝日新聞のGLOBEで紹介されているのを見て、英語版で読んだのですが、最近翻訳が出たばかりです。そのとき例の読書メーターに書いた感想が、こんな感じです。


大学卒業の日に出会ったEmma(文学好きで生真面目でちょっと不器用)とDexter(金持ちでハンサムでちょっといいかげん)の88年から07年にわたる20年間のすれ違い人生を、毎年7月15日の1日だけの描写の積み重ねで描く軽快なロマンティック・コメディ。最後の思いがけない展開としかけに泣かされる。会話の妙やちょっとしたエピソードに感心するが、献辞によると、友達や知り合いからたくさん拝借してきたとのこと。Nick Hornbyを思わせる作風。


結局その年に読んだ本の個人的ベスト1と決めて、mixiの日記に書いた補足がこれ。


 80年代後半からゼロ年代半ばまでの約20年間にわたる、結ばれそうで結ばれない(?)男女の腐れ縁(=友情?)の物語。しかし結末は…!? イギリス の小説ですが、世代的に自分と重なるところもあり、前にも書きましたが、主人公(男)がひとり自分の赤ん坊の世話をまかされて大変なことになり、自暴自棄 になって、The Smithの「There's a Light That Never Goes Out」(しかも、彼女に昔もらったテープ!)を爆音で聴くところで爆笑。Nick Hornbyにも通じるテイストです。各1年のうちの特別な1日(One Day!)だけを描き重ねて20年の物語を綴るという凝った構成。これが2010年のベスト。 

「There's a Light That Never Goes Out」は、

 (君の運転する車の助手席で)
 いまダブルデッカー・バスが突っ込んできて
 いっしょに死ぬ事ができれば
 それにかなう幸せ、栄誉はないよ

というようなサビのスミスの代表曲(?)ですね。

主人公の2人は、私よりむしろ野崎さんや角田光代さんとほぼ同じ年齢設定だと思います。

たまに小説でも読んでみるか、なんて気分になったら、とりあえず今いちばんのおすすめです。



タイコウチ